Afterコメント:
日本文化に則した空間づくりとは。
戦争の多かった欧米は敵から家族を護るために石造りの硬い間仕切りが不可欠で、今もその様式で家を建てています。
日本は障子紙のような柔らかい間仕切りでも、意識の切り替えで別の空間と認識できる民族です。
今回は色の塗分けによって意識の切り替えを促す。
ダイニングキッチンは鴨居の位置である床から6尺(1メートル80センチ)で灰と白に。
また、場を清め守るための伝統「しめ縄」になぞらえた線を床にペイント。
和室だった部屋は畳を剥がして、土壁を濃青にペイント。
意味を持たない適当な縦ラインでダイニングの6から下にペイントしたの同じグレーに。同じグレーだが、隣の色との対比で同じ色に見えない。
また意味を持たない縦の塗分けは、意味を探そうとする人の心に残る。
寝室に白いラインで描いた幾何学柄は、置いてある椅子に座ると長方形、別の世界に繋がる戸を表現しました。
日本家屋の持つ神秘性を表現するために。
自由であること、想像させること。
ペイントで生まれ変わらせるリノベーション。これは同時に、実際に住む人がいつでも自分の好きなように塗りかえられる楽しみ、再現性の高さが必要です。
今回はその自由度を重視し、空間を画用紙のように捉え「自分ならこの先をこうしたい」と想像する喜びを感じていただけるよう、デザインしすぎないことも重視しました。
気分に応じて好きな色、好きなパターンでリスタートできる。リノベーションの自由度を表現する余白です。
ペイントリノベーションにとって大切なのはDIY同様(あるいはDIYよりも)低コストで、かつ手軽に挑戦できる再現性の高さ。
そのモデルルームということで、訪れる方に与えるインパクト、ワクワク感、自分ならこうしたいという余白を同居させることが必要でした。
今回は日本の伝統文化をモチーフにアート感の強いペイントを施すことで、「ペイントで生まれ変わらせる」というテーマに正面から向き合い、
その可能性を感じていただける成果を生むことができたプロジェクトとなりました。
今回の材料費は床の補修とテーブルとベッドの製作に使用したラワン合板と、ルームブルームのペンキ代を合わせて10万円です!
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