「きちんとしているけど、ちょっと笑える。主張はあるけど、気どっていない。そんな、庶民的で、遊び感のある、
ちょっときれいな服」というコンセプトのアパレルブランド,mercibeaucoup,。
本当にちょっとくすっと笑えるかわいい洋服がたくさん。
そんなブランドの店舗もそのコンセプト通り、各店それぞれのテーマがあり、そのテーマに沿った店作りをされています。
今回、路面店の代官山店を担当することになり、与えられたお台は「昭和の家」。
私は昭和の世代なので、このテーマの実現はアルバムをめくる様な作業になりました。
ブランドデザイナー、宇津木えりさんとのミーティングは、重ねる度に昭和を懐かしみ、そこから発想し、
どんどん進化していく感覚が刺激的でとても楽しく、本当に大きな影響を受けました。
プランニングに入る段階でまず壁となったのが、この物件が3面がガラス張りということ。
この外装がこのテーマのイメージに沿いにくい物件でした。
そこで中に昭和の家をまるごと入れてしまおう!という発想から外壁を中に建ててしまうことに。
そのことで売場面積に影響がでるものの、外光の影響も軽減し、見えすぎない空間と決して広いとはいえないスペースで
店舗内になんともいえないくつろぎ感が生まれました。
店舗内は、玄関、台所、子供部屋、書斎を設けました。
フィッティングルームはトイレ、お風呂場になっています。
あえて既製品のアルミサッシや網戸を使用したり、少し古めの柄の化粧板や床材を選んだり。
何気ない金物やパーツなどもアンティークではなく、そのころのものを。
いまや廃番になっていたり、在庫切れが多かったりで苦労もありましたが、
そんな細かい作業の積み重ねも大切だったと思います。
それぞれの広さも現実感に近いイメージで区切っていることが、寛ぎにつながっているように思います。
そして、照明。
節電を意識しLEDを使用したのはもちろんですが、通常より細かい回路分けをし、
フィッティングルームなどは入る度にスイッチの入り切りができるようにしてあります。
これもまた家らしさにも繋がっています。
全体を通してとても大切だったのは、昭和の家のそのままの再現ではmercibeaucoup,らしさにはならないということ。
やりすぎない、作りすぎない、ちょっと力の抜けた感じ。
まさにブランドのコンセプト通り。
各部屋の象徴的なモチーフなどはあえてアンティークなどは使用せず、
全てそのころの家具に模してあえて少しの野暮ったさを残したり、細かい部分でらしさを見つけていきました。
「洋服を買いに、うちに遊びにきて」そう言える、遊びに行けるお店です。
before photo
mercibeaucoup(メルシーボークー)
住所:東京都東京都渋谷区猿楽町19-7 CUBE 代官山E棟
最寄り駅:東急東横線「代官山駅」
電話:03-6427-0081
営業時間:11:00-20:00
ホームページ:www.mercibeaucoup.jp/collection/2011aw/
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